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第30回可児市文芸祭短歌部門優秀賞

遠巻きに見ている人の手拍子をたよりに弦を弾く年の瀬

第34回葉桜短歌賞佳作

三日月は音なく沈む祖母の死をひとつき経って知ったコロナ禍

第77回尼崎市文芸祭短歌部門入選

ゆびさきの声だけがまだあたたかいただ空っぽの座る犬小屋

伎倍の茶屋短歌大会(伎倍の茶屋三周年記念)浜北区長賞

甘酒を児と飲むきっと万葉の人の食事もこんな温度だ

第三回「文芸思潮」短歌賞優秀賞

手のひらを逃れこぼるる風花のやがては風となり果つるかも

RinRin第246号(立夏号2022年5月1日発行)「心の詠み人」梅内美華子選

木蓮のつぼみは放つ異界より押しだされたる八百万の色

第二十三回後鳥羽院短歌大賞入選三枝昂之選

読み聴かす絵本は終わり児は眠り海底ひとりとり残される( PDF )

第十九回吉井勇顕彰短歌大会吉井勇大賞

配達区全域早稲の香に満ちてはちきれさうな郵便の束 ( 香美市 )

第二十三回万葉の里短歌募集「あなたを想う恋のうた」佳作

ぼくなりに大事にしてたでも君は雪の荒野へ攫われたがる ( あなたを想う恋のうた )

第61回静岡県芸術祭文学部門文芸コンクール短歌入選 - 甲太郎歌帖

夏潮 保育園の送り迎えに倦むと妻いつもと違う夕焼の色 牛乳と味噌汁流れこむ闇の底から妻のため息を聴く 自動車は妻が使えば吾は児を園へ迎えに真夏を歩く 青空を遊びきる児の顔に泥ペットボトルの水もて漱ぐ 保育園帰りの吾と児を拾う妻の車は夏潮へゆく

名古屋市短歌会館第十五回短歌大会入選

貸すときは北風色のパーカーを君は春風色に着て来る

第二十四回長塚節文学賞短歌の部入選

牛丼へ黄身を落として啜り食う賀状配りの出勤前に( 常総市PDF )

第六回富士山大賞2021優秀賞

肩車した児が叫ぶ「ふじさん」と親子ふたりで富士山になる( 富士山大賞PDF )

第8回福岡女学院短歌コンクール佳作

終電の光にふいに照らされて今の私が影絵になった

第二十五回葛城歌壇短歌大会佳作

郵便のバイクへ吠える犬は消え陶器の犬が居座っている

第20回土岐市文芸祭一般の部短歌部門文芸祭賞

傷多きサイドミラーに夕焼けと君を映して橋を渡ろう( 東濃ニュース )

第11回青の國若山牧水短歌大会題詠「海」佳作

海風を含み膨らむ郵便を束ねて落とす魚臭き闇( 夕刊デイリー )

文芸おぢや第41号短歌特選(選:小島なお)

一歩だけ蝉時雨から外へ出て自分は父になったと気付く 羽根つきの餃子はありて羽根つきの人間をらず後輩の通夜

第23回美濃加茂市文芸祭短歌の部入選

伸びきったマスクの紐と離縁した人のことばは耳に優しい

第33回葉桜短歌賞佳作

肩車する児は「つき」へ行けと言う今を逃せば行けないだろう